2016年1月2日土曜日

2015年を振り返りつつ、新年のごあいさつ

いよいよ2016年が始まった。始まってしまった。

昨年ほど一年が濃密に過ぎた年はいつ以来だろう。小学生のころの夏休みのようだが、きっと初めてのことだ。

お正月らしさを微塵も感じことなく、つわりと共に始まった2015年。食欲旺盛期、身体あちこち痛い期、逆子発覚!お灸をすえまくり期、自分の幼少時代からをくまなく振り返る期など、昨年は私の心身にいろいろなことが起こった。なかでも一番は初めての出産。これ以外ないであろう。

2015年8月4日、私は母になった。2984gで生まれてきた男の赤ちゃん。今は生後5カ月を目前に倍以上まで体重が増えた。

彼が生まれたときの感動たるや言葉にならないほどだった。しかし、私は編集者であり、ライター。それを言葉にせねばどうする! との思いで、しばし考えた。

そして見つけた言葉は【すべてを受け入れ肯定した瞬間】の体験である。

世の中にはうれしいことや楽しいことばかりではない。残念ながら、今もつらく哀しい出来事が溢れている。それでも、それすらも、腕の中に抱いている命が生まれて来るために必要であったとしたら、受け入れよう、そんな風に思ったのである。そのくらい出産という体験が私にとって強烈なインパクトを与えた、ということ。

出産から5カ月近くが経ち、振り返ると出産以来、記憶が曖昧だ。秋を飛び越えて夏から冬になったような、そんな感じがする。こうして息子を抱きながら新年を迎えていることが、どこか不思議にすら思う。

息子と一緒にいると、人のあたたかさに触れることが多い。素直にありがたい。2016年も息子が新しい出会いを呼んでくれるのではないかと期待している。

それでは、みなさま、昨年はお世話になりました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。



やましたよしみ



*写真は年の瀬の薩摩川内市西方海岸の夕暮れ