2016年9月24日土曜日

「食べ終わりたくない」

夫は私が作る料理をおいしいと言って食べてくれる。ほとんどの場合、文句を言われることもない。

先日、晩ごはんに豚肉の生姜焼きを作った。夫はそれを「うまっ! 食べ終わりたくない! うまっ! おかわりしていい? うまっ」と言ってペロリと食べる。“食べ終わりたくない”は、“いつまでも食べていたいほどおいしい”という意味らしく、彼にとって最上級の褒め言葉なのだ。

けれど、私は知っている。夫は濃いめの味付けの肉料理の日はだいたいこう言うのだと。だから「そう? よかったー」と適当に言いつつも、内心“この子ども舌め!”と思っている。そんなことを考えているとなんだか料理の作り甲斐がないな、とだんだんとテンションが下がってきてゲンナリ…。

しかしながら、ただゲンナリするもの嫌なのでその気持ちをツイッターに書き綴って夫に言うのだった。「ツイッターに悪口書いたよ。うふふっ」と。すると夫も「えー、俺なんかしたっけー?」と言いながら一応ツイッターを見る。そして「俺、別に子ども舌じゃないし、本当においしかったし」と、私が子どもの寝かしつけをしている2階の部屋までわざわざ言いにくるのだ。

子ども舌じゃない! と言う辺りが子どもっぽくもあるのだけれど、心のどこかで“まあ料理にあれこれ文句をつけてくる夫よりはマシか”と思っている。ちなみに夫が“食べ終わりたくない”を連発した日は大抵食べ過ぎてお腹を壊すのだった。それに関しては心底勘弁してもらいたい。




2016年9月23日金曜日

<TRUNK for hair>ヘッドスパ体験レポート

絶賛えこひいき中の美容室・TRUNK for hairさんが、今月末までヘッドスパキャンペーンを実施しています。先日、ヘッドスパを体験してレポートを執筆しましたので、ぜひご覧くださいませ。

はじめまして。薩摩川内市在住のフリーライター、やましたよしみです。
TRUNK for hairさんにはオープン以来、月に1回ほどのペースでカットをお願いしている“常連さん”でもあります。
さて、今回、新登場のクレンジング&トリートメントを使用したヘッドスパがお得に体験できるキャンペーンを実施中とのことで行ってきました。それでは初めて体験したTRUNK for hairの人気メニュー、ヘッドスパのレポートをお届けします!
まずはいつも通りカットからスタート。担当スタイリストの上間さんには、私の髪質や好みを把握していただいているので、毎回安心してヘアデザインをおまかせしています。(最近はショートカットという私の希望と、上間さんの提案で遊び心のある“刈り上げのキノコカット”!)
カットがひと通り終わると、いよいよヘッドスパ!
昨年出産して以来、髪にコシがなくなったこと、産後の抜け毛が落ち着いてきたと思ったら秋口に入ってまた抜け毛が気になるなど、髪についての悩みをていねいにカウンセリングしていただきました。それからスパのときのお湯かげんや、マッサージの強さの好みなどをヒアリングしてもらいシャンプー台へ。
最初は通常のシャンプーよりも緩やかなシャワーでゆったりと髪全体を濡らしていきます。そして、クレンジング&マッサージ開始。今回のクレンジングは、薩摩川内市でTRUNK for hairが唯一扱っているミドリムシ成分が配合されたユーグレナのもの。マッサージ中はユーカリのさわやかな香りに包まれてうつらうつらと夢心地です。
マッサージは血行やリンパの流れを促進したり、こめかみの辺りから首筋にかけての筋肉や神経が通っている部分をじっくりとほぐされたり。なめらかな手つきと、指先から伝わる絶妙な力加減が心地よく、思わずイビキをかいていないかとハッとしてしまいました。トリートメントとあわせて約40分。仕事柄、慢性的に首や肩がこっているのですが、終わってみると頭だけではなくてカラダ全体がすっきりと軽くなったように感じます。
鏡の前に戻ると、再び頭や首と肩のマッサージを受けます。通常のシャンプーのときにも施術していただけるのですが、毎回これも楽しみのひとつ。日ごろ、家事や育児、仕事に追われてなかなか自分のケアまで手が回りませんが、TRUNK for hairではただカットをするだけでなく、コーヒーをいただいたり、雑誌をパラパラとめくったり、誰にも邪魔されず自分のためだけの時間を過ごすことができます。
最後に髪に触れると、コシがなくなった!と気になっていた髪に、しっかりとハリが戻って生き生きしているのがわかります。ブローをしていないのに、お気に入りのキノコカットもツヤツヤで丸々と整ったカタチに。こんなにも違いがあるのかと驚いて上間さんに理由を聞くと“メイクを落としてスッピンになるように、ヘッドスパによって頭皮や髪が素の状態にリセットされた”のだと教えていただきました。みなさま、髪にもスッピンがあるなんてご存知でしたか?
TRUNK for hairのヘッドスパは、お悩み別に施術内容も変えるのだそうです。ですから頭皮や髪のお悩みがある方はカウンセリングの際に、お伝えくださいね。ヘッドスパは、ヘアカットと併せて心身ともにリラックス&リフレッシュしたい方、プチ贅沢な時間や、普段がんばっている自分へのごほうびタイムを過ごしたい方にもおすすめです! 
ぜひこの機会にTRUNK for hairのヘッドスパを体験してみてはいかがでしょう? きっとあなたの頭皮や髪がもつ潜在能力がよみがえるはず!



やましたへの仕事の依頼は、下記のメールアドレスへお願いします。
yoshimi_20051981★yahoo.co.jp
(★を@にかえてください)

2016年9月18日日曜日

フリーペーパー『たわわのわ』

鹿児島市谷山にある商業施設・たわわタウン谷山などで配布されているフリーペーパー『たわわのわ』。

この夏、養豚場にて防護服を着て取材をしたり、大雨が降りしきるなかみかん農場へ行ったり、なにかと思い出深い媒体です。(ちなみに私は自称・晴れ女。みかん農場では撮影のタイミングで雨が止みましたー!)

『たわわのわ』、見かけましたらぜひお手にとってご覧くださいませ。


やましたへの仕事の依頼は、下記のメールアドレスへお願いします。
yoshimi_20051981★yahoo.co.jp
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2016年9月17日土曜日

母親という生きもの

昨年の夏に息子を出産してから私の日常は一変した。望んで望んで授かったわが子。かわいいに決まっている。が、しかし、正直、覚悟していた以上に生まれてからの数カ月は大変だった。

産後、感動とドキドキとワクワクと、カラダのあちこちの痛みとでぐわんぐわんしている最中、初めて息子がう○ちをしたときのこと。(お食事中の方がご覧になっていたらごめんなさいね)。岩のりみたいな黒い物体がおしりにこびりついていた。ぎこちない手つきでおしりふきシートを使って拭くのだが、拭けども拭けども汚れが取れない。思わず隣りで見てくれていた助産師さんに聞く。「これってどの程度拭くんですかね?」。するとこれ以上ないくらいにキッパリ、ハッキリと「全部です!」と助産師さん。

今となっては情けない話だと思うが、そのやり取りで“わが子のことはすべて私がやる”のだと気づかされたのだった。おっぱいも、おむつ替えも、着替えも、あやすことも、全部。文字通り、全部。

私の夫は俗にいうイクメンである。(イクメンという言葉は気に障るけれども)。1歳を過ぎた息子に対し、今では授乳以外のすべての面倒をみる。ほかのお母さんたちの話を聞いている感じだと、多くのお父さんたちの2倍、いやいや5倍、もしかすると10倍くらいは育児にかかわっているかもしれない。

健診の日はお休みをとって同行し、病院へ行くものだいたい一緒に来てくれる。日常でも朝の出勤前までは夫が息子の世話をし、夕方以降、私が家事をしている間はずっと息子の相手をしてくれる。さらに私が取材で家を空ける日は、一日中子どもの面倒をみることも。

そして、方々で言われるのだ。「いいパパね」「なかなか病院まで一緒に来てくれるパパはいないよ。感謝しないとね」「素敵な旦那さんつかまえたわね」などなど。とにかく育児に参加することで、夫はほめられまくっている。

はて? お母さんは子どものお世話を全部するのが当たり前で、お父さんがするとほめられる。なにそれ? である。念のため書いておくが、私も夫もほめられたくて育児をしているわけではない。私たちは息子がかわいくて仕方ないし、初めての子育てをとても楽しんでいる。ただ、それでもときどき大変に思うことはあるのだけれど。にしても不公平じゃないか。お父さんだけほめられるなんてさ。

先月、保育園主催の子育て支援センターのお誕生日会に参加した。8月生まれの息子はまだわけがわかっていなかったが、みなさんに「おめでとう!」と祝っていただいた。そして主任の先生がみなさんの前で私にこう言ったのである。「いつも子育てを頑張ってらっしゃると思います。お子さん、とてもいい子に育ってますね。子育ては大変だと思いますが、これからも頑張ってくださいね」と。そんなつもりはなかったのだが、ふいにかけられた言葉にウルウルしてしまった。

自ら望んで生んだ子ども。頑張って育てるのは当たり前だけれど、それでも労われることで救われた。仕事だったら「お疲れ様です」「ありがとうございました」とか、「いい記事でした」とかなんとか、なにかと言葉をかけていただける機会はあるのだが、子育てはそれがほとんどない。無論、夫は私を労ってくれるのだけれど、そうじゃなくて第三者からの声かけというのがポイントかもしれない。

近くに子育てを頑張っているお母さんがいたら、子どもにだけではなくてお母さんにも声をかけてほしい。きっと、そのひと言でお母さんはもっともっと頑張れる。
母親とはそういう生きものだと思う。



2016年9月16日金曜日

忘れていた無になる時間

東京で暮らしていたころ、仕事が忙しくて「無」になる時間がなかった。たくさんの人や情報のなかで慌ただしく暮らし、それでも足りない何かを埋めるかのように毎日予定を入れる。スケジュール帳が文字でいっぱいになると安心した。思い返せば20代はずっとそんな感じだった。

あるとき、アクセサリーづくりにハマった。仕事をしていてもはやく家に帰ってアクセサリーをつくりたくてたまらなかった。会社帰りにはパーツ屋さんに寄って、お店の人にあれこれ質問しつつ、つくりたいモノのイメージを膨らませては足取り軽く帰宅し、夜な夜なアクセサリー制作に勤しむ日々。私が初めて経験した「無」の時間ーー。没頭するとはこのことか、とその感覚をも楽しんだ。

鹿児島へ移住してからもしばらく続けていたアクセサリー制作だったが、世の中のハンドメイドブームとともやめた。パーツを組み合わせるだけの制作がだんだんとつまらなくなったから。そして売るためには同じ物をいくつもつくらなければならない、というのもなんだかね。とかなんとか書いてみたが、とどのつまり飽きたのだ。

今日、薩摩川内市西方町のとりこ家さんのさとちゃんから「真鍮バングルのワークショップがあるよ」と声をかけていただいた。少し前から気になっていた真鍮のアクセサリー。あれこれ考えず行ってみることにした。ワークショップでは、すでに細くカットされた真鍮を金づちで叩き、デコボコとした模様をつける。内側には好きな文字を刻印。そして手首に合わせてカーブさせて完成! というとものの10分、15分ほどでできそうだが、実際には先生に手直ししてもらいつつ2時間以上も作業をした。

ハッとした! 真鍮を金づちで叩いているとき、私は「無」になっていた。真鍮が薄くなりすぎないように、でもデコボコがしっかりつくように意識を集中させて叩く。金づちが真鍮に触れるたびに鳴り響く“トントントン”という音も心地よかった。曲がってしまった真鍮を金づちで叩いてまっすぐに整える。刻印する文字を考えて、一文字ずつ打ち込む。力加減、文字のバランス、言葉への想いーー。いろいろなことを考えているようで、それでいて考えていなくて、ただただ手を動かす。

「無」になる時間。あーこれこれ。この感じ気持ちいい。


2016年9月15日木曜日

子育ての悩み

昨年の8月に生まれた息子はこの夏1歳になった。それはそれは親孝行な子で、熱ひとつ出すことなく元気に育ってくれている。

産後のホルモンバランスに振り回された日々を経て、なおも手探りの子育て。子どものためにベストな選択をしたい、と意気込みすぎる傾向がある。

以前、夫に「私、子育てに向いてないかも」と漏らしたことがある。そのとき彼は「子育てに向き不向きはないよ」と言った。確かに、と妙に腑に落ちたことを覚えている。仕事ではないのだから、向き不向き、得手不得手など関係ない。不器用な私でも、どうあれ大切に、一生懸命に育てるのみだ。

息子が生まれたときに、ひとつ決めたことがある。
それは「なにも期待しない」ということ。

期待しない! なんていうと少し乱暴で投げやりに捉えられかねないが、これはあくまでもいい意味で、である。私たち夫婦にとって何はともあれ息子は完全な存在であって、それ以上に何かを望まないということだ。元気にすくすく育ってくれたら文句なし! ありがとう! ということ、ね。

息子は1歳を過ぎてものごとをほんの少しずつ理解し始めた。去年の今ごろを思えば奇跡のようだ。(正直、生後1~2カ月の記憶がほとんどない。日々感動し、日々大変だった!)

子育ての悩みは、息子の成長とともに次々とあらわれる。それはたった1カ月も経てば「なんでこんなことで悩んでたんだろ?」と思われるものばかり。そして、その答えはすべて息子が教えてくれる。しかしながら、それがわかっていてもなお考えてしまうのは母親だからか、私の性格の問題か。

さてさて、今夜も小さな大の字で寝息をたてている息子のとなりで眠るとする。



2016年9月9日金曜日

一日の終わりに、息子にかける言葉。

ここ数カ月、とにかくハイハイで動き回りたい息子(1歳1カ月)を連れて子育て支援センターに通っている。もう家のなかだけでは体力を持て余して仕方ないといった様子を見かねて、あれこれ調べては保育園や公民館へ足しげく通っているのだ。

最初はお母さん同士のお付き合いに尻込みしてしまい、息子がねんねすると読書をしたり、iPhoneで調べものをしたりしていたのだが、最近ではほかのお母さんたちとも自然に話せるようになった。子どもが同じ歳だと妙に親近感が湧く。少し子どもが大きいお母さんには離乳食のことを教えてもらったり、卒乳・断乳のエピソードを聞かせてもらったり、子どもという共通の話題で話は尽きない。

なんだ、ママ友って怖くないんだ!と実感している。この町ではわりと若いうちに結婚・出産している人も多いので、私は高齢ママの部類に入るだろうし、話が合わないのではと無意識的に壁をつくっていたのだろう。それも今となってはバカバカしく思う。

愛する子どもを一生懸命育てるお母さんに年齢は関係ない。だから10歳年下のお母さんとも、10歳年上のお母さんともただただ楽しく話している。これって仕事の世界ではなかなかないので、近頃はそれを面白いとすら感じている。息子が導いてくれた新しい出会い。新しい世界ーー。いいぞ、私。お母さんを楽しんでるぞ!なんて。

未だ続く夜間授乳に“朝までぐっすり寝た~い!”と弱音を吐くこともあるのだけれど、それでも息子との日々は毎日がコメディでドラマチック。ワンシーン、ワンシーンが忘れたくないことの連続である。

「今日も楽しかったね。また明日も楽しいことあるかな?」。
これが一日の終わりに、息子にかける言葉。