2014年8月31日日曜日

雑記<まさかのファミリーカラオケ大会>

朝夕はだいぶ過ごしやすくなり、虫の鳴き声からも秋を感じるようになってきた。この夏は妹と甥っ子がやってきて必然的に海で過ごす時間も多かったからか、例年よりもずいぶんと夏を満喫した気がする。2週間の里帰りも仕事ばかりしていたとはいえ、実家の家族との団らんは私の心をうんと軽くしてくれた。

両親も60を過ぎ、孫も生まれて、当然のことながら変わったなあと思う。ある日、ひょんなことからカラオケの話になった。すると父がわが家にもカラオケセットがあると言い出し、急遽、夕食後にファミリーカラオケ大会なるものが始まった。

振り返ってみれば、私は両親とカラオケに行ったことが一度しかない。それも、私が小学校低学年のころで、ちょうどカラオケボックスが流行り始めたころだ。私はその日両親が一曲も唄わなかったことを記憶している。父は「歌は好きだけれどマイクを持って唄うのは好きじゃない」、母は「お母さんは音痴だから唄わない」というようなことを言っていた。

ところが、ファミリーカラオケ大会が始まると父がマイクを持って離さないではないか! これには心底驚いた。立て続けに曲を入れ、大昔の曲をほろ酔いでうれしそうに唄う父。完全に私の知っている父ではなかった。人って変われば変わるものである。

そして、普段見ることのない大人たちの様子に引きまくる甥っ子を盛り上げて、半ば強引に唄わせる。甥っ子もまんざらではない感じに童謡やアニメソングを唄うと、両親も合いの手を入れてファミリーカラオケ大会は最高潮に。

まさか実家でカラオケ大会をするとは思わなかったが、何はともあれ楽しい時間だったのは間違いない。その夜、両親と甥っ子が寝静まった後も妹と私でカラオケを続けて、父のとっておきのワインを空けてしまった。翌朝それに気付き、酒屋さんまでワインを買いに走ったのはここだけの話だ。


8月末日、夏の終わりを感じて。