2017年4月18日火曜日

海辺で過ごす時間

海辺にいると何をしているわけでもないのに、「暇」という感覚から解き放たれる。そのことをある人に伝えると「海はそれだけで完璧だからね」と言った。

海は次々に波打ち、その波の表情はひとつとして同じではない。波音もそう。それから海辺をそよぐ風も。

そこにいると、ときどきどこからともなく人が集まることがある。

「海にいるよ」。「行けたら行く」。町だったら果たされない約束の言葉。

海では約束をしたりしなかったり、それはいろいろなんだけれど海の波動がそれを導くように集う。冬はだいたい17時くらいまで、夏になると日がのびて18時、19時まで、ただなんとなく海辺に佇むことがある。

子どもはただ遊び、大人もただたわいない会話を交わす。楽器を弾いたり、歌ったりする人もいる。

みな、思い思いに時間を過ごす。目的などない。理屈もない。
ただ海辺にいることが心地よいから、そうする。タイムイズマネー、そんな言葉も忘れてしまう。