私は美容室が大の苦手だ。
最初のトラウマは中学生の頃、クセっ毛の髪に初めてストレートパーマをかけたとき。
当時のストレートパーマは何十枚ものプラスチックの板に髪を貼付けるものだったが、
その途中にどうしてもトイレに行きたくなったのである。
思春期真っ只中の14歳。「お手洗いに行きたいです」が言い出せず、
冷や汗をかき続け、サロンに来る前に水分を摂った自分をひたすら責め続け、
もうギリッギリというところでようやくトイレに駆け込んだ。
ホッとしたのも束の間、サロン内の鏡に映る自分の姿に愕然とした。
おしゃれなサロンの鏡の中には、無数の板を頭からぶら下げ、
首から下にエプロンを引っ掛けた巨大てるてる坊主がいたのである。
完全なる被害妄想だが、担当の美容師さんをはじめその場にいる全員に笑われている気がした。
そして、そのサロンへは二度と行くことはなかった。
次のトラウマは20代前半の頃だ。
ようやくお気に入りのサロンとスタイリストさんを見つけて、定期的に通うようになった。
大人なスタイリストさんとの会話も楽しくて、そのサロンが大好きだった。
が、しかし、私は自分のことを話し過ぎた。
スタイリスト「前回話してた例の彼氏とどうなりましたか~?」
私「あ。いや、なんて言うか…。わ、別れました…。振られました…」
スタイリスト「あぁ、そうだったんですね…。なんか、すみません!」
私「い、いえ、別に大丈夫です…だいじょ…です…ほんとに…」
その恋愛で深い傷を負っていた私は、
この後も下がりに下がったテンションを持ち直せず、終始気まずい雰囲気に。
そして、そのサロンへは二度と行くことはなかった。
こうして私は美容室がどんどん苦手になった。
しまいには腰痛が酷くなって長時間座っているのすら苦痛になり、
結局、美容室に行くことを止めた。諦めたのである。
それからというもの、ヘアメイクの友人に自宅でカットしてもらったり、
結婚してからは夫(ド素人)に頼んだり、セルフカットをしてやり過ごしている。
かれこれ4年…、それはそれは長かった。
そんな私に転機が訪れたのが今年5月。
夫の高校時代の友人・上間くんが大阪からUターンし、
「TRUNK for hair」はイスがふたつだけの小さなサロン。
スタイリストは物静かで確かなクリエイションが魅力の上間くんと、
同じく大阪帰りの元気でキュートな3児のママ・なつみちゃんのふたり。
夫が私の誕生日に予約をしてくれたのだが、とてもていねいにカットやカラーをしてくれ、
炭酸シャンプーとマッサージも心地よくて思わず眠ってしまいそうになるほど。
コーヒーとお菓子のサービスもうれしい!
長かった美容室のトラウマから解放してくれた素敵なサロン「TRUNK for hair」。
ちょっぴり遊び心のあるスタイルかつ、
朝の忙しい時間でもサッとスタイリングできる再現性の高い仕上がりが人気を呼び、
オープンから1カ月ほどだが、早くもリピーターが続出しているそう。
お近くの方も、遠方の方も、ぜひ足を運んでみてはいかが?
きっとあなたにぴったりの新たなヘアスタイルに出合えるはず。
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「TRUNK for hair」のパンフレットのデザインを夫が、
テキストを私がお手伝いしました。見かけましたらこちらもご覧くださいませ。
営業時間/10:00~19:00
定休日/月曜
tel.0996-29-2499
*2016年11月21日追記
TRUNK for hairは2016年秋、カフェも併設したサロン「TRUNK for hair and coffee」にリニューアルオープン。場所も久住町へお引っ越ししていますので、お間違いなく!